君たちはどう語るか
8月7日 東日本大震災伝承館 研修
8月9日 福島第一原子力発電所 見学
令和5年の夏休み、本校の「しらかわゼミ」に所属するなどして、日頃から復興をテーマに探究活動に励む有志の生徒が、双葉町にある伝承館と、大熊町にある福島第一原発を見学しました。
伝承館で簡単な講習を受けた後、「巡検」に出発です。
バスの車窓からは、住宅敷地内に生い茂る雑草、1階部分が押しつぶされた民家、斜めに傾いた電柱などが・・・
請戸小学校に、子どもたちの朗らかな声や愛らしい笑顔は、今はありません。
津波から逃れるために多くの人が避難した、この大平山。
さわやかな海風を体に感じながら、生徒たちは、小雪が舞い散っていた3.11を、どのように想像したでしょうか。
大きな損傷を受けなかった2号機や、5号機・6号機が、すぐ近くにあります。
外壁を吹き飛ばし、骨組みをあらわにするほどの水素爆発の威力に、ただただ言葉もありません。
廃炉にむけた作業が、淡々とすすめられています。
かつて、ここでつくられた電力が首都圏の生活・産業・経済を支え、日本の発展に貢献していたのでした。
伝承館研修には、本校生徒 約20名が参加しました。
第一原発見学は、須賀川桐陽高校さまからのお声がけで実現し、本校からは生徒2名が参加しました。
この企画は、県教育委員会による語り部事業の一環でもあります。
これらの研修・見学に参加した生徒たちは、何を見たでしょうか。
何を聞いたでしょうか。
何を感じ、考えたでしょうか。
78年前の戦争を語れる人は、もう、そんなに多くはありません。
12年前の震災は、私たちこそが語り伝えなければならない!
そんなふうに思ってくれた研修・見学であったなら、担当した教員も、企画した甲斐があったと思います。